(1) 毒物指定農薬不使用(下記農薬)
EPN剤、ジクワット・パラコート剤
人と自然にやさしいみえの安心食材表示制度
1低毒性農薬等使用
必須取組事項
(1) 毒物指定農薬不使用(下記農薬)
EPN剤、ジクワット・パラコート剤
(2) 水質汚濁性農薬不使用(下記農薬)
CAT(シマジン)
これらの農薬は、使用基準を守り適正に使用する限り、人畜や環境への安全性確保されていると考えられ、これらの薬剤自体を否定するわけではありませんが、万一誤った使用をしてしまった場合、人畜や環境への影響が大きい薬剤と判断し、本制度に参加する生産者は使用しないことを登録基準として定めています。
2環境負荷低減型資材使用
推奨取組事項
長期展張性フィルムを使用したハウス(トマト生産者取組状況)
(1) 長期展張性フィルム使用
農業生産過程から排出される産業廃棄物のひとつである廃ビニールの排出を抑制するため、長期間交換不要なフィルムの使用を推奨しています。
とうもろこしデンプン(コーンスターチ)が原料の生分解性マルチ(トマト生産者取組状況)
(2) 生分解性プラスチック使用
通常のプラスチック製品と同じように使用でき、使用後、自然界の微生物や分解酵素により水と二酸化炭素に分解され、自然に還るプラスチックのことで、使用後そのまま土にすきこむことができ、廃棄物処理が不要となりますので、環境にやさしい資材のひとつと位置づけ推奨しています。
マルチフィルムなどで使用されています。
関連情報:生分解性プラスチック研究会
3再生資材利用・資材再利用
推奨取組事項
再生紙が原料の再生紙マルチ(トマト生産者取組状況)
(1) 再生紙マルチ使用
マルチで被覆することにより土壌表面において、水分調整機能を果たすとともに、土壌や肥料の流亡を抑制しますが、そのマルチ資材に再生紙を使用することにより、前述の生分解性プラスチックと同様にそのまま土にすきこむことができ、廃棄物処理が不要となります。
出荷箱を使用せずコンテナ出荷(いちご生産者取組状況)
(2) コンテナ出荷・かよいコンテナ
ダンボールなど箱詰で出荷することにより、出荷箱が最終的には廃棄物となりますが、コンテナ出荷あるいはかよいコンテナ方式にすることで長期使用が可能となり廃棄段ボールの発生抑制につながります。写真は組み立て式のコンテナの使用例です。
1
産業廃棄物の適正処理
(委託処理)
必須取組事項
廃ビニールの共同回収状況。この後、処理業者(収集運搬業者)に引き渡されます。
(1) 委託処理
農業生産活動から排出される廃ビニール(使用済プラスチックフィルム)や空容器・空袋(農薬・肥料)などは、産業廃棄物となります。
農業者においても他事業者と同様、産業廃棄物はマニフェスト制度に基づき、産業廃棄物処理業者に委託処理することになります。
本制度に参加している生産者が所属する関係農協等では、マニフェスト制度に基づき、適正処理が進められています。
関連情報:マニフェスト制度について
2
産業廃棄物 (農業廃液や
養液排液) の適正処理
必須取組事項
(1) 農薬廃液の適正処理
使用残農薬については、散布むらの調整に使用し使い切ることを基本とし、使用済み農薬については、廃ビニールと同様、マニフェスト制度に基づき産業廃棄物処理業者に処理委託することとしています。
【関連情報】
農薬廃液の全く発生しない水稲種子消毒方法
水稲の種籾消毒では、浸漬処理を行った場合、農薬廃液が発生しますが、近年、農薬を使用しない種子消毒技術が開発され普及しつつあります。
一定温度の湯に短時間、種籾を漬け込むことで防除効果が得られるこの方法は、一般的には温湯消毒(温湯浸漬法)と呼ばれ、資材メーカーから生産者向けの装置が市販されています。
浸漬処理で農薬廃液が発生した場合には、産業廃棄物処理業者へ委託処理する必要があります。
(2) 養液排液の適正処理
養液(水耕)栽培で発生する養液排液については、近年循環利用する方式が開発され進められていますが、まだ十分には普及型の技術として定着していません。一般的には養液の入れ替え等により施設外へ養液排液が廃棄されます。国や県では、排水基準等が定められていないため、法制上問題にはなりませんが、本制度参加生産者に対しては、伊勢湾への環境負荷をできる限り軽減するため、次の事項を義務付けています。
①排液の濃度管理
定期的に排液濃度を測定し記録・保管する。
②排水基準の遵守
本制度では独自の排水基準を定め、その遵守を必須事項とするとともに、その排水状況を記録し保管することとしています。
(排水基準値)
(全燐の場合 45ppm)
(トマト養液栽培生産者取組状況)
養液栽培排液の一次貯留槽
貯留後濃度測定を行い基準値以下で施設外へ廃棄